白菜の採種文化の保存活動 2020 spring

 食文化創志科では、東日本大震災のあった2011年から、塩釜市浦戸諸島野々島で「白菜の採種文化の保存活動」に取り組んでいます。

 日本で白菜が食べられるようになったのは、明治時代以降のこと。清の時代の中国からタネが渡ってきたことが始まりです。その後、大正期に入り、宮城県の研究者たちの大変な苦労があり、日本で初めて宮城県松島湾に浮かぶ島で白菜のタネの採種に成功しました。宮城県は白菜の大産地になり、日本全国へタネが出荷されました。宮城県は日本の白菜のふるさとだったのです。

 

 東日本大震災があった2011年8月から震災で被災した浦戸諸島野々島で、白菜の採種文化の保存活動に取り組んでいます。今年で9回目の白菜の花、菜の花が咲きました。

 毎年、9月には1学年生徒全員で地域協働学習の授業として、野々島へ船で行きます。白菜の採種用の苗植えと、浜辺の清掃活動をさせていただきます。今年花を咲かせた菜の花は、食文化創志科2年の生徒たちが昨年タネまきした苗を植えたものです。地域の小学生や、社会教育施設の皆さんなど、たくさんの食を学ぶ方々も参画しています。


 たくさんの自然に囲まれた島、あたたかく迎えてくださる島民のみなさん、白菜の食文化が根付く野々島での校外学習は、宮城の食文化を学ぶ食文化創志科の生徒たちにとって、ふるさとの魅力を学ぶことができる大切な時間です。


食文化創志科Liaison Kitchen × SDGs

仙台大学附属明成高等学校 食文化創志科では2006年より 「Liaison Kitchen (リエゾンキッチン)」と名付けた地域の食文化をテーマにした 地域協働学習に取組んでいます 私たちは、日々の食の学び活動を通して 持続可能な社会づくりに貢献し 地域の歴史、風土、食文化に学び 豊かな食環境づくりを目指します。